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北がミサイル4発「同時発射」 敵基地攻撃能力の保有を急げ

 北朝鮮が3月6日午前に、弾道ミサイル4発をほぼ同時に発射し、秋田県男鹿半島の西方沖約300?350キロの日本海に着弾した。うち3発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に、1発がEEZの手前に落下した。今国会では、北のミサイル脅威に対抗し敵基地攻撃能力の保有を検討すべしとの声が出たが、保有に向けての環境整備を急ぐべきだ。

 安倍晋三首相は1月26日の衆院予算委員会で、北朝鮮によるミサイル攻撃を念頭に、相手国の基地などを攻撃する敵基地攻撃能力の保有を検討する意向を示した。これは、昨年8月の男鹿半島の西約250キロのEEZに1発、9月には北海道・奥尻島の西約200?250キロのEEZに3発が落下するなど、北朝鮮による挑発行為が高まっていることを警戒しての発言だった。

 ところが、今回は「同時発射」という最も懸念されていた高いレベルでの実験成功となってしまった。ミサイル発射が1発であれば、これまで通り、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)や海上配備型迎撃ミサイル(SM3)などで対応可能だ。しかし、同時に数発、あるいは数十発という飽和攻撃が行われた場合、1発でも打ち損じると、金正恩委員長が脅すように、主要都市が「火の海」となる。

 今回、北朝鮮は在日米軍基地を照準にしたものだったとは言うものの、核弾頭を装着していれば日本の各地が殲滅状態になってしまうことが想定される。

 安倍首相は「北朝鮮はこれまで新型ミサイルの発射を示唆しており、さらなる挑発の可能性も十分考えられる」と強調した上で「米韓など関係国と緊密に連携しつつ、高度な警戒監視態勢を維持し、万全の態勢を取るよう指示した」と語った。だが、あくまでも現時点で万全の防衛態勢を取ったとしても、対応しきれないだろう。日米韓3国が国連に緊急会合の開催を呼び掛けたが、これとて毎度のことで、中国に対北の影響力行使を依頼するだけに過ぎないのは明らか。

 日米韓が防衛態勢を強化する方向性はいい。だが、「米国第一」を主張するトランプ大統領の米国との同盟が十分に機能するかどうかの保障はない。そこで、防衛費の対GDP比1%枠にとらわれず、全地球測位システム(GPS)で目標に誘導する巡航ミサイルやステルス性を有するF35戦闘機とそれに付随する諸装備、ミサイル破壊用レーザービーム兵器の開発など早急に取り掛かるべきだ。

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