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中国の闇、ゴーストタウン 都市化政策で20億人分が空室

 中国のゴーストタウン「鬼城」が、あちこちで出現している。3月8日付け『サウスチャイナ・モーニングポスト』は「中国政府国家発展改革委員会のリポートとして、中国が計画中の新規都市開発は3500都市。そのすべてが実現した場合、中国には34億人分もの住宅が存在する」と報じた。 文字通り読むと、現在の中国の人口は14億人だから、引き算すると20億人分が空き部屋となる。

 この「鬼城」で有名なのが内蒙古自治区オルダス市カンバシ新区だ。米誌『TIME』は「コンクリート剥き出しの高層ビルの残骸だらけで、誰もいない目抜き通りに住民は犬二匹」と報じた。

 当初の計画は100万人都市の建設だった。モデルは香港に隣接する深セン。大企業のビルが林立し、膨大な製造工場は地方の農村からやってきたワーカーを大量雇用する。保育園や小中高、それに大学も整備され、次世代を担う若者を育成する。街は活気に溢れショッピングモールに人々は鈴なりで、高級ホテルも少なくない。

 しかし大体、展望のない希望の夢は無残な結末が待っているものだ。

 共産党主導の「都市化政策」も、そうした「鬼城」を生み出すものでしかなかった。上意下達は、地方政府のプロジェクト競争をあおった。悪いのは共産党政権が巨大な財布をもっていることだ。プロジェクトの査定も十分に行われないまま、政治決定だけで無尽蔵の銀行融資が受けられた。

 結局、米国が二十世紀に費消したセメント全量をはるかにオーバーした膨大なセメントが、2013年から3年の間に中国国内だけで消費される建築ブームに沸いた。

 その祭りの後の宴が人類史未曾有のゴーストタウンラッシュだ。

 なお、中国はこうした新都市開発を海外にも輸出し、対岸にシンガポールが見られるマレーシア南端のジョホーバルに30万人都市を建設する「イスカンダル計画」がある。専らここに住むのは、中国本土からの移民になる見込みだが、実現すればマラッカ海峡を望む戦略拠点に華人30万人が居住することになる。

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