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永田町ファイル

民進党・野田佳彦幹事長の記者会見 4・24

憲法施行70週年

【記者】5月3日に憲法施行から70週年を迎えます。細野議員は憲法改正に対する執行部の姿勢に疑義を呈して(党役職の)辞表を提出しましたが、改めて民進党の憲法改正に対するスタンスをお尋ねします。

【幹事長】憲法へのスタンスは、これまでの憲法制定以降の約70年の歩み、その役割というものは大変大きかったと、基本的には評価をする立場でありますし、平和主義、基本的人権の尊重、主権在民、こういう理念は継承されていかなければいけない、堅持されていかなければいけないという思いです。 そういう基本的な考え方ですが、時代に合わないものとか、国民生活に不都合が生じるようなことがあるならば、それは一字一句変えてはいけないという立場ではなく、議論をしていくということです。 したがって、(党内の)憲法調査会の中でも大いに積極的に議論していただきたいと思いますし、(国会の)憲法審査会にも我々は臨んでいますので、そういう議論はどんどん各党ともやっていきたい、というのが基本的な立場です。

【記者】細野議員が代表代行を辞任した時に、「安倍政権下での憲法改悪に反対」というところに違いを感じるとおっしゃっていました。「安倍政権下での憲法改悪に反対」というのは参院選の時の公約でしたが、今も堅持されていますか。

【幹事長】市民連合の皆さんからご要望をいただいた時に、回答を出しました。その時の文書の中に「安倍政権下における憲法改悪(に反対する、との内容を共有・確認し)」という文章も入っていますが、過去にどうやって4党が連携してきたかという文脈の中で書いている文字なので、それが今も、そしてこれからも継承ということでは決してないわけで、過去の整理の中に書いて文章としてトレースをしている、ということです。立憲主義を壊すような動きということにはこれからも厳しく対峙していきたいと思いますが、過去のものが常にずっと、これから未来志向の考えをする時に全部制約になるということでは決してありません。そういう文章の整理はしていたと思います。  ただ、今の自民党(改憲)草案は、議論のたたき台になっているとするならば、それは立憲主義に反しますので、それについては我々はしっかり対峙していくということは変わりありません。

【記者】党の活動方針でも、「立憲主義や我が国憲法の三大原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)を堅持しつつ、時代や民意の変化を踏まえた議論を積極的に行っていきます」と書いていますが、これは改憲に積極的なのか、あるいは消極的なのか。安倍政権下ではだめなのか。憲法改正の必要はあると考えているのか、いないのか。その辺がちょっと分かりにくいのかなと思いますが。

【幹事長】先ほど言った通り、基本的な考え方を申し上げました。日本国憲法の果たしてきた役割は評価をしていますが、不都合な点などがあるならば、その議論はちゃんとやっていく。それ以上でも、それ以下でもありません。

【記者】現状は、必要があるという考えですか。

【幹事長】その議論をしている最中が憲法審査会ではないですか。その議論に臨んでいるということです。

【記者】その憲法審査会の中で、必要かどうかというのもそこで判断していくということですか。

【幹事長】「なるほど、そうか」と思うものがあれば、当然、議論することもあるのではないでしょうか。

【記者】自民党の改憲草案がどういう扱いになっているのかはさておき、安倍政権下で憲法改正について議論すること自体は否定していないと理解していいですか。

【幹事長】確かに今、安倍政権下で、我々、憲法調査会を置いて党内の議論をやり、その議論をよりどころとして憲法審査会に臨むということをやっている、というのは事実、ファクトとしてあるのではないでしょうか。

【記者】本日、民進党の山下太郎都議が離党届を提出されました。都連の話にはなると思いますが、離党届を出される方が相次いでいることの現状を幹事長として改めてどう受け止めますかということと、こうした離党届の扱いを今後どのようにされるか、お考えはあるでしょうか。

【幹事長】そういう事態が今日もあったということは極めて残念としか言いようがないのですが、その届け出の扱い、対応というのは、これはやはり基本的には都連が判断することですので、その都連の判断を待ちたいと思います。  一方で、歯を食いしばって公認候補として頑張ろうという人達もいますので、我々党本部としては、そういう人達を応援するために、例えば名簿を国会議員の事務所単位で集めたり、この間、秘書会にも具体的な要請をしたり、近隣の県連に支援の要請をしたり、あらゆることもやっていますし、(22日)土曜日には蓮舫代表が八王子で都議選の応援を兼ねた街頭演説もやっています。党本部としても、公認候補全員がしっかり当選できるように応援していきたいと思います。

【記者】都議選の話であえて伺いますが、執行部の責任に関してどうお考えですか。

【幹事長】執行部は、公認をした人達が当選できるように責任を果たすことです。

【記者】責任を果たすという意味で、公認された方々が3分の1離党し、それで本来フル回転で応援していただくはずの連合も「都民ファースト」を支援したり、そういったことに関して、やはりこれは地方選で都連の問題というふうに捉えていらっしゃるのか、それとも党全体の問題として捉えていらっしゃるのか。その部分については。

【幹事長】地域の選挙、あるいは都議選に向けた政策、関係団体との(関係)構築、などは基本的には都連ですが、それだけでは十分な力にならないと思いますので、党本部も対策本部をつくって対応するということです。  また、連合が「都民ファースト」支援という言い方をされましたが、連合は我が党の公認候補を応援するというのが一番だということを確認していますので、連合の姿勢に変化があるとは思っていません。

【記者】御党の小西洋之参議院議員が4月19日に、「共謀罪」に関して、共謀罪が成立すると本気で国外亡命を考えなければならなくなると覚悟している、というふうなツイートをされました。国会議員として、公人(衆人)の目に触れるようなこのようなツイートをされることについてはどういうふうにお考えですか。

【幹事長】「国外亡命」と語っていたかどうか、私も確かめてみなければなりませんが、とかくちょっと表現が過激になりがちなので、全体として、この問題も含めてよく指導していきたいと思います。


【記者コラム】遠のく「提案型政党」のイメージ

 安倍首相の呼び掛けで改憲論議が活発化してきたが、国家の在り方や国民の安全にかかわる憲法論議に民進党は非常に消極的だ。他国からの防衛や大震災を想定した危機管理についてまともな議論をする気が薄いのではないかとの疑念は募るばかりである。

 野田佳彦幹事長の4月24日の記者会見でも、「憲法調査会を置いて党内の議論をやり、その議論をよりどころとして憲法審査会に臨むということをやっている」とは言うものの実際に建設的な議論を行う姿は見えてこない。

 代表代行だった細野豪志氏が改憲私案を発表してすぐさま辞任したのは、改憲に対して消極的な執行部との「考え方の違い」からだった。蓮舫代表に至っては「首相は口を開けば(改正を目指す)条項が違う。誰のために改正するのか」と首相批判を最優先し、中身の話には入ろうとしない。これでは国会における憲法審査会での議論も集約に向かうのは難しいだろう。

 この姿勢を更に後押ししているのが、憲法の全条項を守るので改憲は無用と主張する共産党だ。民進党にとって、国政レベルでの共産党との選挙協力は、昨年の参院選で示されたごとく魅力的で、党存続のための前提だと主張する声が同党内で強まれば強まるほど、改憲の主張は控えめにならざるを得ない。そうなると「提案型政党」のイメージがますます遠のいていく。だが、改憲派の議員は党内に少なからずいる。民進党はいま、そのジレンマに陥っている。

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