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トランプ大統領を表敬訪問

日本経営者同友会会長 下地常雄

 日本経営者同友会メンバーは6月8日に、ワシントンDCのホワイトハウスで開催されたドナルド・トランプ第45代アメリカ合衆国大統領主催のパーティに招待された。(株)全日警代表取締役会長の片岡直公氏や(株)フルタイムシステム代表取締役社長の原幸一郎氏、それにホワイトフォックスベンチャーズCEO(最高経営責任者)の中野慎介氏らが同行、トランプ大統領夫妻やイバンカ夫妻、ペンス副大統領、ほか多数の要人と共にパフォーマンスを鑑賞した。

温和で紳士

 30年前にお会いしたのは、若手実業家として名声を博していた頃で、精悍な姿は自信にあふれていた。今回お会いした折には、TVで毎日のように報道されているトランプ像とは全く違い、温和で紳士的な雰囲気のトランプ氏であった。不思議なもので、直接ご本人に会ったら、苦境にある彼を応援したい気持ちになった。

 ファーストレディーである旧ユーゴスラビア出身のメラニア夫人の代わりにスピーチを行うなど、細やかな心配りをするトランプ大統領に拍手を送りたい気分になった。

 以前、レーガン大統領にお会いした時に感じた、大統領としての威厳やカリスマ性は、残念ながら感じられなかった。レーガン大統領以後、歴代の米大統領にはお会いしてきたが、就任したばかりのオバマ大統領とお会いした時と同じような印象を持ったというのが正直な感想だ。

 考えてみれば、トランプ大統領を取り巻く米国内での状況、欧州や中東の初外遊をこなして帰国されたばかりだったので、お疲れになっていただろう。大統領専用機エアーフォースワンでの移動とはいえ、70歳を超えた身体にはきつかったはずだ。

酒タバコやらず

 昨年末、来日したトランプ氏の選挙対策本部長を務めていたポール・マナフォート氏によると「トランプ大統領はタバコも酒もやらない」という。

 トランプ氏の兄はアルコール中毒になり、本人を駄目にするばかりか親兄弟など周囲をも深く傷つける酒には嫌悪感を抱いていた。トランプ氏は学習能力が高く、かつ資産ができても放縦に走らず自己抑制する力も強いという。

 また、マナフォート氏は「トランプ氏は、有能な閣僚の意見やアドバイスに耳を傾け、実行する順応性があり、ビジネスで培われた優れた交渉力を持つ非常にスマートな人物である。大統領としての器は歴代の大統領に勝るとも劣らない」と評価した。

 ワシントンDC在住の著名な米国人弁護士の友人に「トランプ政権は長く続かないのじゃないかな」と率直に質問したところ、「そんなことはない。そんな簡単に弾劾されることはない。前FBI長官による法廷での証言は法的には弱い」と教えてくれた。

歴史的期待かかる

 また娘婿のクシュナー氏にしても同弁護士によると、「大統領上級顧問に就任してからではなく、何のタイトルもない時期に、ロシアとやり取りしていたから、法的に問題はない」とのことだ。

 そうはいっても何が起きてもおかしくないのが政治の世界だ。楽観はできないだろう。ベトナム戦争を終結させたニクソン大統領も、ウォーターゲート事件が起きた時、任期を残したまま大統領を辞任した経緯がある。

 いずれにしても北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の強権台頭など、歴史の大きなターニングポイントとなるような節目を迎えた今、米国が果たすべき役割には大きな期待がかかる。歴史的課題を背負ったトランプ大統領には頑張って欲しい。


【プロフィール】

下地常雄 しもじ つねお

 1944年、沖縄宮古島生まれ。77年、日本経営者同友会設立。93年、ASEAN協会代表理事に就任。米大統領(レーガン大統領からオバマ大統領までの歴代大統領)やブータン王国首相、北マリアナ諸島テニアン市長などとも親交が深い国際人。テニアン経営顧問。レーガン大統領記念館国際委員。2009年、モンゴル政府の友好勲章(ナイラムダルメダル)受章。東南アジアにも幅広い人脈を持つ。関東地方更生保護事業協会評議員。法務大臣感謝状2回受賞。

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