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霞ヶ関ファイル

林芳正文科相の記者会見 11・1

ユネスコ「世界の記憶」

【大臣】それでは、私から1点御報告がございます。昨日、ユネスコより「世界の記憶」事業の新規登録案件が発表されまして、日本ユネスコ国内委員会が推薦をしました「上野(こうずけ)三碑(さんぴ)」が登録されたものと承知しております。「上野三碑」につきましては、古代における家族や社会制度等の情報が含まれるなど、当時の東アジアにおける文化の受容状況を示すものとして、世界的に貴重な資料であります。今回の決定は誠に喜ばしいことでありまして、関係者の皆様とともにこの決定を歓迎し、祝意を表したいと思います。私からは以上です。

【記者】先ほどのユネスコの「世界の記憶」の関係ですけれども、日中韓など8か国・地域が申請した慰安婦関連資料が、今回の登録では判断が延期となりました。これについての大臣の受け止めをお願いします。

【大臣】今、申し上げましたように、新規登録案件「世界の記憶」について、昨日発表がございましたが、中韓等の民間団体が共同申請をいたしました「慰安婦の声」と、それから日米の民間団体が共同申請をいたしました「慰安婦と日本軍規律に関する文書」につきましては、各申請者等の間で対話の機会を設けるようIACが勧告をいたしまして、ボコバ事務局長がそれを承認したというふうに承知をしております。

 我が国は、これまでも「世界の記憶」事業が、加盟国間の友好と相互理解の促進という、ユネスコ設立の本来の趣旨と目的を推進するものとなるように取り組んできました。そのような中、10月18日の執行委員会において、更なる政治的緊張を回避するよう、関係者に求める決議が全会一致で採択をされております。ユネスコによる今回の決定は、そうした決議の趣旨を踏まえたものであるというふうに理解をしております。

【記者】もう一つ関連で、今回のユネスコの「世界の記憶」では国内から2件の政府推薦案件が出されましたが、そのうち1件である「杉原リスト」については、これは登録が見送りとなりました。政府推薦案件として見送られるのは今回が初めてというふうにうかがっています。これについての受け止めがあればお願いします。

【大臣】今回「杉原リスト」については、「世界の記憶」としての登録がなされなかったというふうに承知をしております。杉原氏の人道的な業績を後世に伝える重要な資料でありまして、今回の決定は大変残念であります。

【記者】関連して、国内推薦、2年前に16件あるうちから2件に絞り込んだものを提出したけれども駄目だったということで、今後の国内推薦の基準の在り方というのはどうなるのかなと思っているのですけれども。

【大臣】国内委員会としては、応募された物件の中から「世界の記憶」事業に定める基準に従いまして、適切な物件を推薦したものというふうに承知しております。

 今、申し上げたような結果になりましたので、今回の結果を真摯に受け止めて、ユネスコで行われている制度改善の動向も注視しながら、必要な対応を図っていきたいというふうに思っております。

【記者】結局、審査の過程というのが全然分からないので、ですから何が悪かったかというのも検証はなかなか難しいかと思うのですが、その中でどういうふうな改善というものをしていかれるのかなというふうに思いますが。

【大臣】これは、どういう理由でということは我々分からないと、理由は示されないということでございますので、そういうことも踏まえて、そして先ほど申し上げましたように制度改善が行われていきますので、その動向をしっかりと注視しながら、この対応を今からしっかりと考えていきたいというふうに思っております。

【記者】話題が変わるんですが、加計学園の獣医学部新設の関係で、審議会の日程の調整の話があったと思うのですが、そのときに、取材の過熱が一つあったというふうに説明されたと思うのですが、説明に違和感を感じたところではあって、審議というのは取材が過熱するときは、もちろん過熱はするものだと思います。11 月に、今度答申を出す、方針を出すということですが、11月になると取材の過熱が落ちつく、収まると判断されたのか、その理由は何なのかというところを伺えますでしょうか。

【大臣】8月に保留となった件は、加計学園の獣医学部の件も含めて、まだ大学設置・学校法人審議会による審議が継続をしております。したがって、審査スケジュール等に関する様々な報道等がある中で、ずっと最初から申し上げてきましたように、静かな環境で議論を行っていただきたいということで、審査が終わって結果が出た後は、しっかりと説明をしていきたいと思っておりますが、審査の過程で静かな環境を確保するということが大切だと申し上げてきました。

【記者】静かな環境でとおっしゃるのは、日程調整は文科省の方から御提案されているということでしょうか。

【大臣】日程調整、基本的には審議会の方でお願いしているということです。

【記者】他の案件も、通常事務方として文科省が調整されたりということはあると思うので、日程調整も文科省側だと思うのですが、取材は通常、いろんなことで過熱はするものですし、ある意味、審議会側がどう思っているかわかりませんが、静かな環境をある意味崩しているのは役所の側と見られる面もあるんじゃないかなと感じたんですけれども、そのあたりはどうですか。

【大臣】あくまで審議会の日程調整というのは、審査会の専門委員等々の皆さまに日程調整ということが主として行われていると承知をしておりますので、連絡調整について、事務方がかかわっているというのは当然そういうことだと思いますが、あくまで審議会として、日程調整を行っておられると承知をしております。

【記者】審議会側からも、そういう提案が出てきたということでしょうか。

【大臣】今、申し上げたように、審査スケジュールというのは、個別案件、審査状況とか委員の予定を踏まえて決定されるということでございます。

【記者】先ほどの閣議で内閣が総辞職しました。この3か月間の感想と今後の文科行政について注目している点があれば教えてください。

【大臣】今から特別国会が開かれまして、総理が選出されるということでございますので、その選出されました総理が新たに組閣をするということでございます。私もここに参りまして、ちょうど3カ月ちょっと切るくらいでございますので、教育、科学技術、そして文化、スポーツ、それぞれの分野でいろんな案件に携わらせてきて参りました。

 まだ、再任されるかどうかは分かりませんので、今後の文科行政ということで申し上げれば、正にいろんな案件、それぞれの分野で大変重要な案件がございますので、それをしっかりと遂行していくということがまず大事なことです。特に今回の衆議院の選挙で消費税の使い道につきまして、変更するということでそれが一つの論点となって選挙が行われましたので、国民に対してお約束をした消費税の使い道を変更して、幼児教育の無償化、さらには高等教育というところの作業をしっかりやっていくというのが当面の大変重要な課題だというふうに認識をしています。

【記者】また加計学園の設置審の話で恐縮ですが、前から一部で言われている、例えばネットメディアとか市民団体さんから、設置審に政治的な圧力がかかっているだとか、官邸からの働きかけがあるだとか、そういうような言説が一部でも報道などで流れていたりすると思うのです。改めて、設置審でそういった外部からの何か働きかけに影響されたりする余地があったりだとか、もしくは設置審の委員の方々が何か忖度したりするとか、そういう余地が働き得るものなのか、改めて見解を伺いたいのですが。

【大臣】大学設置・学校法人審議会は、各学問分野の専門家、大学運営に関する有識者により構成されております。その審査ですが、改めてになりますけども、あらかじめ定められた基準に基づきまして、教育課程や教員組織、施設設備等が学校教育法や大学設置基準等に適合しているかについて、学問的、専門的な観点から行われるということになっておりまして、外部からの声に配慮する余地はないというふうに考えております。

【記者】絶対にないということは言いきれるのですか。

【大臣】はい。外部からの声に配慮する余地はないというふうに考えております。

【記者】外部からの圧力とかにはもちろん影響されなくて、でも取材など報道によっては配慮して影響はされるということになってしまうのかなと思ったのですけれども。

【大臣】中身について、外部からの声に配慮する余地はないというふうに先ほど申し上げましたので、静かな環境を保持するために、この審査会の方で日程を調整されておるというのも、先ほど御説明したとおりでございます。

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