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反捕鯨団体シー・シェパード

日本のハイテク捕鯨船に白旗

 米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)がこのほど、声明を出し、南極海で活動する日本の調査捕鯨船に対し妨害を行わないと発表した。捕鯨船のハイテク化で「従来の行動では太刀打ちできなくなった」と認め、例年は秋から始まる日本の調査捕鯨船への過激な抗議行動が今年はなくなることになる。

 SSの創設者ポール・ワトソン船長は「日本側は軍事衛星を活用していることから、衛星からリアルタイムでシー・シェパードの船の動きを認識しており、捕鯨船に近づけない」と脱帽の弁を語った。日本の捕鯨船とは資金力や装備の次元が異なり、追うのが困難になったとして「敗北」を受け入れたのだ。

 いわば、SSが日本のハイテク捕鯨船に白旗を上げた格好だ。

 ただ、ワトソン船長は「南極海での鯨保護を放棄するわけではない」と強調し「我々には資金がなく、彼らのような技術もない」がハイテク船の弱点を見つけ出し勝算が十分に見込める新たな活動手法を考えると語っていることから、最終決着したわけではない。

 国際捕鯨委員会は1985/86年のシーズンから捕鯨のモラトリアム(一時停止)で合意し、日本も同意しているものの、例外の一つとされた調査目的で捕鯨を実施している。毎年秋から冬にかけて南極海に向けて船団が派遣され、翌年の春に日本に帰港する。

 SSは国際環境保護団体グリーンピースを脱退したカナダ人、ポール・ワトソンが1977年に設立。アイスランドやノルウェーの捕鯨船を体当たりで沈没させたり、2005年からは南極海での日本の調査捕鯨を妨害するようになった。反捕鯨に共鳴するハリウッドの実業家アディ・ギル氏など欧米の資産家や著名人からの支援を受ける一方、銃撃や暴行など暴力行為をいとわない過激な活動を展開することから、日米加の各政府からテロリストと名指しされたことがある。

 また、アメリカ連邦高裁(第九巡回控訴裁判所)からは海賊(海上武装勢力)の認定を受けていた。

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