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2017.07.22

ケンカの相手間違えた幹事長

 7月2日投開票の都議選の結果、自民党は歴史的な惨敗を喫した。二階幹事長の都議選告示(6月23日)前の20日の記者会見では、国政と都議選との直接的な関係を否定し、「都議選は地方の県議会の選挙と一緒じゃありませんか」と高をくくっていた。

 ところが、選挙戦に入るや、朝日や毎日などによる常軌を逸した国政批判報道が展開され、それに連動したテレビのワイドショー番組が都政の問題よりも、森友・加計疑惑、自民議員の相次ぐ問題発言などに照準を当てての安倍政権批判を激化させた。その空気に怒った二階幹事長が「新聞をお金を出して買っている。

 そのことを忘れてはだめだ。落とすなら落としてみろ。マスコミが左右すると思ったら大間違いだ」と反応。メディアとの大喧嘩に巻き込まれてしまったのだ。ケンカ上手のはずの幹事長のミスと言っていい。

 麻生太郎副総理も「マスコミは言っているだけで責任はなにもとらない」と火に油を注ぐ始末で、低俗なテレビコメンテーターたちから逆砲火を浴びてしまった。つまり、「都議選は都議選」(二階幹事長)と言っておきながら、政権に批判的なマスコミの土俵に乗せられてしまい、野党による政権追撃の場である臨時国会を開くか開かないかは「都議選の結果を見て判断する」(自民国対委員長)との言質を取られてしまったのである。

 ここから見えてくるのは、自民党が2流3流の若手新人を集めた都民ファーストに都議会第一党の座を奪われ大敗したというより、中立性を欠くメディアの挑発に負けたのである。今後も「マスコミが左右すると思ったら大間違いだ」と突っ張るだけでは、明るい展望は開けまい。

2017.07.22

見苦しい蓮舫無責任論の言い訳

 都議選大敗北で党の存在意義すら問われる民進党だが、野田佳彦幹事長による「蓮舫代表に責任なし」論は見苦しい言い訳の連発だ。

 野田氏によると、蓮舫代表は今回の都議選で「一番精力的にマイクを握って先頭に立って公認候補を応援した。選挙で人を集める存在感は依然としてある」のだという。一生懸命に汗を流して応援し、聴衆を多数集められれば大敗北をしても責任はないというわけだ。

 だが、そうではあるまい。それを政党支持につなげられなければ党の存在価値自体に問題があるのであり、当然、代表の責任論に行き着くだろう。野田氏がサッカーを例に挙げ、「懸命にドリブルして、敵陣に攻撃していった。最後ゴールを決めたのは都民ファーストだが、この攻撃があったがゆえに自民党の大敗につながった」と平然と言ってのけたが、そこには民進党としての矜持は全く感じられない。

 「やはり受け皿となるためには、我々が政権を取ったら何をするかという、きちっとした政策の体系を打ち出す」(野田氏)といった決まりきった反省の弁も、もはや聞き飽きた口先だけの模範解答だ。松原都連会長が主張するように、解党的出直ししか再生の道がないはずだ。

 そのためには、蓮舫代表、野田幹事長辞任は当然のことのはず。自民大敗北の陰に隠れて続投するようでは、離党議員続出の流れは止められまい。

2017.07.22

「政争」に加担する記者

 「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法がようやく成立した。成立翌日(6月16日)の法相記者会見で「反対する声が最後まで出続けた原因は?」と、記者が質問しているが、原因は明らかである。3年後に東京五輪を控え、テロの標的になる危険性が高まっているにもかかわらず、その防止策そっちのけで、政権攻撃を目的とした「反対のための反対」が続き、しかもそれをメディアが煽ったからだ。

 法案についての論議が政争の具となったことはメディアの報道を振り返るとよく分かる。産経、読売など安倍政権に肯定的な新聞は「テロ対策」に力点を置いて報道し、そのメディアが行う世論調査では法案賛成が反対を上回った。

 一方、朝日、毎日など安倍政権に否定的な新聞は「一般人も捜査対象になる」など、否定的な報道を繰り返した。その結果、彼らの世論調査では反対が賛成を上回るか、賛否が拮抗するという結果になっていた。  要するに、世論を誘導する報道を行ったのだ。

 この流れをみると「一般人が処罰されることもあり得る?」と、〝一般人〟という文言を使って質問した記者は、法案に反対であることが分かる。しかし、法相も述べたように、組織的犯罪集団と関わらない一般人が処罰されることがないのは当然のこと。それをあえて、持ち出したのは記者が政争に加担しているからで、わが国のジャーナリズムのレベルを示している。