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2012.05.14

検察の意識改革はどうする?

 3月末、小川法相の命令で3人の死刑囚の刑が執行された。死刑執行は1年8カ月ぶりだった。法相就任当時、死刑確定者は130人を超えており、就任直後の記者会見で「(死刑確定者が増える状況は)法律の趣旨に合っていない」と発言した法相が実際に執行を命令するのか、注目されていた。これで一つ、〝公約〟のハードルを越えたわけだが、これから待ち構える検察改革のハードルはさらに高い。

 証拠改竄・隠蔽事件を契機に、可視化の導入、地検特捜部の独自捜査に対するチェック、人事評価といった検察システムの改革は進んでいる。しかし、記者会見で小川法相が「何より重要なのは検察官の意識改革」と述べたように、最大の課題は検察官の意識改革だ。

 検察組織が国民の信頼を回復するには、冤罪の防止と犯罪者の処罰という二つの側面からのアプローチが求められる。冤罪防止ばかりに重点を置くと、〝巨悪〟がのさばることになる。逆に、犯罪者の処罰に偏ると、特捜部検察官の巧妙心から冤罪を生みやすくなる。

 そもそも証拠改竄・隠蔽事件を起こした検察の歪の背景には、検事のエリート意識や奢りがあった。冤罪を防ぎつつ、巨悪を適切に罰するには、真実と正義を追及する責務について、検察官1人ひとりの使命感、倫理観の向上が絶対不可欠。小川法相に求められるののはそのためのリーダーシップである。

小川法務大臣の記者会見

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