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2011.10.24

国対上の憲法審査会始動ではダメ

 憲法改正原案の審議などを行う憲法審査会が、衆参両院でようやく動き出すことになった。衆院は民主党の大畠章宏前国土交通相、参院は自民党の小坂憲次前参院幹事長が会長に選出された。この審査会は設置が4年前に決まりながら、民主党が議員名簿を出さなかったためスタートできず、いわゆる”違法状態”が続いてきた。
 それだけに審議の始動自体は評価できる。だが、民主党の消極的姿勢は変わらない。時事通信の記者が、民主党の輿石東幹事長に対して「野党が(審議会を)開会するように求めた場合、民主党としては特に反対せずに開会するととらえてよろしいか」と質問すると、輿石幹事長は「何を優先すべきかということになると思いますので、まず第3次補正を最優先にしていきますから、どこからということは現時点では言えないと思います」とやる気のない返答だった。
 それもそのはず。護憲派の旧社会党出身の輿石氏が積極的に改憲作業を後押しするわけがない。ここに来て議員名簿の提出に応じたのは、参院で少数派に甘んじている民主党が、衆参ねじれという国会対策上、必要と判断したから野党自民党の強い始動要求を呑んだに過ぎないのだ。したがって、輿石氏の発言が示唆しているように、これで改憲機運が一気に盛り上がることにはなりそうもない。
 自民党は、日本が事実上、主権を回復したサンフランシスコ平和条約の発効から60年の来年4月28日までに新たな改憲草案をまとめ、審査会での審議を求めたいとしている。これに対して、「憲法の還暦(2006年)までには党としての改憲案をまとめる」と言っていたはずの民主党は”公約”破りを続行中だ。
 憲法は国のあるべき姿を示すとともに、国防や国際貢献のあり方などを具体的に明確にするものだ。他国の対日理解を深める意味でも重要である。東日本大震災で不備が指摘された緊急事態条項を憲法に盛り込むのか否かも喫緊の課題ではないか。第3次補正が重要なのはその通りだが、憲法改正も優先課題にしてもらいたい。

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